小夏の大冒険

ちよつとした違和感から世界の秘密へ思考は冒険する

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ダンスの天才

激しさに、憧れる。


あたしにないものを、全部持っている人だと思った───。花柳幻舟。

美しい容姿も、仕事として芸能をやっていく素養(技能、環境含めて)も。

逆に、あたしが持っているわずかばかりのものをこの方はひと頃全然持ってなくて、
そのことで神経質になっていた頃、出版された本が下記。

あたしが持っているわずかばかりのものとは、ちょっとした学歴ぐらい。そんなん持ってる人はいっぱいいる。他になんかある? 考えてみたらなんもなかったりして。

実際、自分で稼いでいける手段を身につけてさえいれば学校なんかどーでもいいんだ。
順序が逆。稼ぐ手段を身につけるために必要な知識として学校の勉強が存在してるはずなんであって。
その知識がなくても稼げるんであれば、別になくてもいいものだ。

内海桂子師匠でも日野晧正・元彦兄弟でも、昔の、たたき上げの芸人の家に生まれた場合、学校に「行かせてもらえなかった」というのはフツー。

「ねえ、割り算教えて」
「芸人にはなー。割り算なんて必要あらへん。おカネが入ってくる足し算だけ覚えとったらええんや」
なんて言う親。
ムチャクチャでんがな。って思うのは、芸人じゃない家に生まれた人間の感覚。
その親、正しいですから。
勉強なんかしてる暇あったら芸を磨け。と。

他に兄弟はいたけど、この方だけが特にそうした芸中心の生活を強いられた子供だったのは、
やっぱり親から目をつけられるだけ、素質に光るものがあった由。
踊りがうまいということとは別に、やっぱ兄弟で最もべっぴんさんだったのでしょうね。。。

仕事ができるとか、頭がいいとか、札つけて歩いてるわけじゃなし、ぱっと見てわかるわけない。
やっぱキレイかどうかだよぉ…
よく言うでしょ。見た目のいい人が、仕事もできるように見られやすいって。見た目が九割って。

ちなみに幻舟先生はその後、放送大学を卒業され、今は大卒の学歴を持っています。

オッサン何するねん!―文化人エンマ帖オッサン何するねん!―文化人エンマ帖
(1986/05)
花柳 幻舟

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いやーもう痛快でした。読んでてひたすら小気味よかったです。
文章をご本人が書いたわけじゃなくて、口述筆記なのですが。
このブログの文体も影響を受けているかもです。
文体? いやこれ文体じゃない。な。…口調と言った方がいいか。

2分の1近くを作家の三好京三の、養女への例の淫行事件関連が占めているので、
当時のいきさつを知らない人にとっては???なところもあるかと思います。
どうして娘さんを幻舟事務所で預かることになったのか、そのへんの経緯はイマイチよくわからんが芸能界のツテってすごいんですかね。。。
子供への性的虐待の問題だけど、ネタバレでその件を中心にここに書くと、このブログの8月2日の内容(リンクは貼らない)とかぶってしまう。
だから詳細は本書を参照。

娘さんは本当は、放浪の作家・きだみのる氏の子であり、
すべてのコトの起こりは三好京三ときだ氏がお友達であったことに端を発する。
しかし田舎教師にすぎなかった三好が、なんで当時から有名人のきだ氏とお友達になれたのか、最大の疑問はそこなんだけど、そのあたりはウィキペディアにも書いてない。


幻舟先生に話を戻す。
この本のアマゾンのレビューにあるように、この方を「イっちゃったオバさん」と思っていた人も多いかと思う。
天皇制反対とか共産党の戦士とか、ひと頃ずいぶん、かまびすしくもあった。
しかし今考えてみると、ずいぶん真っ当なことを言っていたのではないかと。

「踊りの天才ね。あれほどの踊り手は今の日本にいないでしょう」
という知人の評価が、2000年代頃の某週刊誌に載っていた。
日本舞踊なのに日本にいないのは、いかがなものかと思うが。





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