小夏の大冒険

ちよつとした違和感から世界の秘密へ思考は冒険する

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人生相談三十年

ひとり大物を忘れてた。
同じ悩みを持った大先輩を。

前々々回の、1月14日のエントリーに書いたテープを聴き始めたのとどっちが先だったかもう思い出せないけど、
ちょうどその20代の頃、この人の本とたまたま出会った。
元早稲田大学名誉教授、テレフォン人生相談の加藤諦三先生だ。

どっちが先だったんだろ。ほぼ同時。「呼ばれた」ということが本当にあるならまさにそんな感じ。

『加藤諦三』(Wikipedia

以来2~3年の間、あちこちの図書館でこの人の著作を読み漁った上に、図書館にない分はほぼ週1ペースで本屋で買っていた。
本には、まさにこれはウチのことだとしか思えないことが書いてあった。

先生の本を読むなら、1982年以降に出版されたものがお勧めです。
それ以前のものは先生自身が親の愛という幻想にまだ囚われていた部分があるので。
先生にして、ある程度の年齢にならないと自覚できなかった。
東大行っても、ハーバード行っても、自分でこれに気づくのは相当困難と見える。

ウィキにもあるように祖父が政治家、父が大学教授というセレブな? 家庭だったせいか完全西洋かぶれの環境で、
「年越しそばを知らずに育った」とか、
「実家には和室がなかった」(今こういう家は珍しくないけど、昭和の頃はかなり特殊)とか、
新鮮な驚きをもって述懐しているのが印象に残る。
それが一般的な日本の家庭から見るとどれほど異常なことかに気づいた時、親の欺瞞にも気づき始めたようだ。

(でも当時の日本は西洋に追いつき追い越せの頃だったし、政治家という立場上、諸外国と対等につき合うにはそうせざるを得なかったと察する。それにやっぱり、頑張れば自力で東大ぐらいは行けるかも知れないが、その後大学教授の職を得たり、ハーバードの研究員だったり、セイヤングのDJやったり(DJポリスならぬDJ教授か)、そしてもちろんラジオの人生相談に声がかかったりという華々しい活躍は、そうしたセレブな出自への世間の信頼があればこそなのでは)

(実の親による)虐待というのは、今でこそ事件が起こればかなり真っ当にニュースでも報道されるようになった。
しかしそれもせいぜいここ10年ぐらい。
20世紀のうちなんかは「親が子を愛さないわけがない」「躾けの一環だ」で全て片付けられてしまっていた。

そんな頃から一貫して、恩着せがましい親の問題を指摘してきたのだから、風当りも強かったと思われる。
今でも親の愛幻想を持っている人の方が多数派だろうが、当時は尚更。
そんな中で親への感謝に異を唱える本を多数世に出してくれたことが、あたしにはどれ程励みになり、勇気づけられたか知れない。

どうしても苦しくて苦しかった時、90年代の終わり頃、姓名判断系の某占い師に相談したら、「虐待などあるわけない」と頭ごなしに怒られた。ウチの親を知りもしないで。あんな奴は占い師やるな!
まあそんな時代だった。

この占い師みたいに、あたしが親への反感を口にすると、感情的に反発する人はいっぱいいたが、
そこでニヤリと笑って「おめー、加藤諦三読んだだろ?」とズバリ指摘する人がもしもいたなら、
あたしは「ハイその通りでございます」とひたすら恐れ入り、恥じ入るしかないのだが、
そーゆー人は今までひとりもいなかった。

ブログという、せっかく不特定多数に公開されているものを書いているのだから、
ひとりぐらい、そこんとこ言い当てる程の人に出会いたかったよー。

まあ今でもなかなかわかってもらえないのは確かだ。
実際、子供の親である人にとっては目を背けていたい内容だろう。
あたしがここで親のことを憚らず書けるのは、先生の本で勇気をもらったからなのさっ。
……なんて、人のせいにしたりして、オリジナリティのなさもさらけ出してしまったけど。
でもやっぱり、書くとあたしにも風当り強いし、そろそろ一人で背負うのが辛くなってきたし。

でもいつもここに来てくれる人の中にも、お子さんがいらっしゃるはずなのに平然と来てくれてる人もいて、とても頭の下がる思いがいたします。。。
子供が親を「嫌いだ」と思った時に、「嫌いだと思うこと」を許せる人なのだろうと思います。

そうじゃない人、例えばこのレビュー↓のコイツなんかは、あたしの「文体」に噛みついているけど、
本当は人の親として、親の悪口がいっぱい書いてあるからむかつくってえのが本心なんじゃないかって気がして仕方ない。
ついプロファイリングしたくなっちゃいますね。この人はどうしてこういうことを言うんだろうと。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00FWMW2LQ


あたしだけじゃなく、実際に加藤本で救われたという声も多い。
2ちゃんのスレをそのままリンクしちゃうね。
http://wc2014.2ch.net/test/read.cgi/jinsei/1400745588/l50


でさ、読んだらやっぱり問題の原因である親にも読ませたいと思ったわけよ。その20代の頃。
それで両親にも何冊か突きつけた上で、「あたしにあやまれ」と迫った。
しかし高齢者の思考を変えようなんてやっぱ無理な話で、
親父(現在は他界。「公害ブルース」のおとーさんとは別人)はついにあやまんなかった。
だから親父の葬式には出なかった。

母は母で、「やっぱりお父さんがしっかりしないからダメなのよね」とかなんか、すんごいナナメ上の解釈で、
それもあくまでも「自分のせいではない」というスタンス。


2ちゃんにもあるように、もちろん加藤先生にも賛否はある。
本来心理学者ではないのに、『××の心理学』という感じのタイトルの本を多数出してたりとか。

恐らく面識がないと思われる竹久みちのことを著作の中でめっちゃディスっていた(三越事件の頃ね)のを見た時には、やっぱりあたしでも「知らない人をここまでボロカス書けるものかな」とは思ったけど。
でもこれ、話題のニュースにかこつけて書いた方が売れるとかなんとか、出版社側の意向もあったんじゃないか。

『アメリカン・インディアンの教え』とかもさ。あの詩はドロシー・ロー・ノルトの作だと今はわかってるけど、当時はなんだか、無名のインディアンの伝承ってことにして書かれてるし。そんなことも調べずに出版したのかとは思う。出版社側が出してきた企画だとしたら、あまり先生に恥をかかすなよ~~~wwwww


あたしが夢中になって読んだのは2~3年、だけどとても密度の濃い2~3年だった。この『アメリカン……』を最後に、先生の著作からは次第に遠ざかっていった。
でもそれは嫌いになったからじゃなくて一種の卒業、
親への怒りは意識化できた、じゃあそれからどうするかというと、
自分自身で現実に立ち向かうしかないことなので。

一応アマゾンのバナーを貼っとくけど、恐らく図書館にも先生の本は1冊はあるはずだし、ブックオフとかにもきっとあるので、簡単に読めると思う。
あとラジオの「テレフォン人生相談」も、代表的な回のはyoutubeにもいくつか上がってるらしいので、どういうことを言う人なのか、
確かめてみたらよろし。逃げも隠れもせん。


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